笠原、お待たせ1勝 5回まで無安打、6イニング1失点

中日スポーツ 配信日: 2019年04月13日 07時02分

 ゲームセットの瞬間を見届けると大きく息をついた。「ほっとしました」。まだ肌に染みる寒さが残る甲子園で、笠原の穏やかな顔に笑みが浮かぶ。与田竜の船出を託された左腕が3度目の正直で今季初星を手にした。 緩急自在-。この日の球場のスピードガン表示は最速135キロ。だが表示以上の球威があった。初回をわずか11球で乗り切ると一気に加速。「カーブが全然ダメで」と直球、チェンジアップ、カットボールを軸に組み立てる。5回まで無安打投球を続けた。 球場がざわつき始めた6回無死、代打・上本にこの日初となる右前への安打。竜党はため息だったが「四球も出していたし、あまり意識はなかったです」と平常心を崩さなかった。近本にこそ連打を許したが、後続の糸原、糸井をともに低めのチェンジアップでそれぞれ一ゴロ、二ゴロに打ち取ると、大山は直球で右飛に。1点こそ失ったが致命傷は避けた。この回限りでお役御免。2安打3四球1失点と試合をつくり後続にバトンをつないだ。 仕切り直しとなった今季3度目のマウンド。好投の陰には競い合う同級生の存在があった。「柳が勝ったことは少し意識にありました」。7日のヤクルト戦(神宮)で8イニングを投げた背番号17の姿だ。その2日前、自身は先発ではプロ最短となる3イニングで降板していた。…

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